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学報概要

『政大中文学報』について

 

『政大中文学報』は『中華学苑』を前身とする。196811日、政治大学大学院中国文学研究室は中国文化復興運動に応じて、『中華学苑』を刊行し、35年間に計56号を発行した。その後、学術研究の流れ及び新しい出版方法に従うことによって、20046月に『中華学苑』が改版され、『政大中文学報』創刊号となった。

 『政大中文学報』(以下は本誌と称す)は長い歴史を受け継きながら、国際的な視野を持つ若い刊行物である。学術水準を維持し、新しい研究方向を切り開いてゆくため、原稿の審査、編集においては一貫して厳格な姿勢を保っている。審査方法は学外の学者二人による匿名審査とする。投稿論文は専門家による審査、編集委員会による承認を経て、採用となる。本誌の編集委員会は国内外の専門家や学者により構成され、任期3年で、重要とされる編集議案に対して審議を行う。その他、一人の編集幹事に編集作業全般を委ねる。また、より多元的な内容を目指すために、毎回特集論文を一篇載せることとし、研究室を問わずに多くの学者によりテーマを決めて公開募集を行う。それを通して、本誌の毎回の内容がより斬新なものとなり、学界の流れをリードすることが期待される。

 本誌はより専門的‧国際的‧情報的な刊行物になることを目指して、厳密な審査方法と組織化のほか、華芸数位出版公司と提携して専用ウェブサイトを設け、刊行物のデジタル化、電子化を進めることで閲覧・流通の拡大を図っている。また、A&HCISCOPUSなど国際的学術データベース収録されることに積極的に準備を進めており、中国語・英語・日本語版ウェブサイトを設置するとともに、論文書式の中国語音訳部分の増訂などにより、国際化を促進している。

 本刊行物は十数回の発行を重ね、その努力が高く評価されている。本誌は、20080910年と連続して国家科学委員会人文学研究センターの審査に合格し、編集補助金対象として採択された。2009年には、「台湾人文学引用索引核心刊行物」(THCI Core)の収録一覧に取り上げられるとともに、同センターの「刊行物の世界的引用索引データペース」に加入する対象として補助金の交付を受けた。これらの本誌に対する大きいなご支持は励みになり、またこれにより本誌の学術評価が一層高まることを期待している。

 この場をお借りしまして、長年にわたるまざまな方からのご支援に感謝いたします。とりわけご教示いただいた学界の皆様、お世話になった国家科学委員会人文学研究センターの皆様に、あらためて御礼申し上げます。

 本誌は学術情報の交流によって、より良い研究の場が提供され、将来世界的に一流の漢学刊行物となることが期待されます。何卒今後とも各界諸氏の皆様にはご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。